おしえてデンシー!
遺伝のフシギ

いますぐ誰かに話したくなる、
すばらしい遺伝子の世界へようこそ!

第6回:細くて、長〜いDNA

細胞のなかにはいろいろな器官があって、
DNAは、おもに”核”という小さな専用の部屋に、大切におさめられているんだ。

膨大な遺伝情報が書かれているはずなのに、DNAってずいぶんコンパクト?
イヤイヤ。ひとつの細胞に入っているDNAをまっすぐに伸ばしてみると、
なんと、約2mにもなるんだ。そのかわり、幅は0.000002mm!

こんなにも細くて長いと、よっぽど上手にたたまなければ、
核のなかに入りきらないし、からまってしまってタイヘン!
一体、核のなかのDNAはどうなっていると思う?

実は、”ヒストン”というたんぱく質でできた糸巻きをたくさん活用しているんだ。
DNAはヒストンにクルクルッっと約2周巻きつき、
次のヒストンへ、次のヒストンへと巻きつきながら、
真珠のネックレスみたいな状態で整然と収納されているんだよ。

さらに、細胞分裂のときには、真珠のネックレスが折りたたまれ、
どんどん太く短くなっていき、小さくギュッと凝縮されて棒状のかたまりになるんだ。
これを、「染色体」というよ。
DNAがキチンと集まって染色体の状態になっていないと、
スムーズに細胞分裂できなくなるなど、いろいろな問題がおきてしまうんだよ。
染色体って、とっても重要な存在なのさ!